ダウン症で生まれてきても不幸ではないと思う話

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私は病院でリハビリの仕事をしていましたが、

その時ダウン症の20代後半?の方が足を骨折して入院され、

リハビリ担当したことがありました。

 

その方は右片麻痺もあり、

発語も乏しく、

知的障害もありました。

 

ダウン症特有のこだわりも強く、

安静保持することができず、

入院中も看護師さんがマンツーマンで対応しなければならないような状態でした。

 

リハビリも思うようにいかず、

負荷量の調節も困難、

リハビリ内容の理解も困難でした。

 

しかし、

母性本能をくすぐられるほど笑顔がとても素敵で、

信頼関係ができると屈託のない笑顔でハグしてくれたり、

人の良し悪しをしっかり見極めることができたり、

自分の好きなことをどんな状況でもやることができる人でした。

 

彼はいつもニコニコしていて、

いつも自分の好きな消防車の映像や

鬼や歌舞伎の絵を見るのが大好き。

 

 

一緒にリハビリをしていて、

癒されていたのは私の方。

 

しかもこの方の家族は毎日お見舞いに来て、

彼が眠りにつくまで付き添ってくれたり、

人気がいない場所で、

彼をしっかりハグして「大好き」と伝えたり。

彼はたくさんの人から愛されていました。

 

もちろん家族は

ダウン症の方がいることで

病院に連れていく機会も多かったり、

大きな手術が必要になることもあったり、

一般的な学校や仕事などの社会参加が

できにくいことで

悩むことも多いと思います。

 

 

しかし、ダウン症に生まれたことは

他の人よりもハンデであるかもしれないけれど、

ダウン症に生まれたからと言って、

不幸ではない。

 

今回出会った家族は

そう感じさせてくれました。

 

ダウン症に生まれたことで

たくさんの人に愛されて、

たくさんの人を癒してくれて、

裏表のない素直な心は

周りの人に大切なものを思い出させてくれる貴重な存在なのかもしれません。

 

この世に

必要でないものはない

とよく言いますが、

障害を持って生まれたことも

必ず意味のあることで

そこに必ず学びや成長、愛があるのだと思います。

そこに気づけるように

心を成長させる努力を日々行っていきたいものですね。